京洛四季歴

旬の食材「筍」についてのご紹介

桜が待ち遠しい、そんな季節にほっこりととんがり帽子を出す「筍」
特に朝堀がもたらす、みずみずしい香りと林檎のような歯触りは格別です。
その字が示す通り、まさに「旬を満喫させる春野菜です」

京都の筍

主に京都洛西(塚原・山城・大原野・嵯峨野・西山・亀岡)で栽培されている「京筍」は
日本国内で最も一般的な「孟宗竹」という品種の筍で、土壌が粘質で酸性であること、
降水量、気温などの条件と栽培農家の徹底した管理から生まれます。
施肥、土入れ、稲わら敷き、親竹の間伐などすべて手作業で行われます。
まだ明けきらない早朝に掘るタケノコは「白子」と呼ばれ、皮は茶白色で瑞々しく白さが際立ち香り高く甘味があります。最上級の白筍は数分湯がくだけでそのまま刺身のようにいただけます。
京都洛西で採れる京筍は品質、味の良さでは日本一です。
懐石料理などの食材として吸い物・和え物・天ぷら・田楽・筍ご飯・筍寿司など一足早い春の香りを楽しめます。

筍を使ったお料理のご紹介

・筍の木の芽和え
筍と木の芽。そこにイカの甘み、シャキッとした食感の蕗を併せた旬の香りと味わいが相乗する一品です。
木の芽味噌には、こうじたっぷりの甘みと香りの白味噌で作った玉味噌に胡麻と卵黄で
奥深いコクとまろやかさにこだわりました。

その他の種類の筍のご紹介

真竹-マダケ-(主に九州地方・関西地方で栽培)

別名「苦竹」とも呼ばれ、その名の通り「苦い」という印象を抱く人もいますが
大きく伸びると苦みやえぐみが少なくなり、ゆでるだけで食材となる先端部を収穫して
「穂先タケノコ」として出回ります。
収穫は地下部を掘る必要がなく地上に出たものを採ります。時期は5月初旬~6月中頃です。
穂先タケノコは伸び芽の時期に収穫するので淡白な味ですが甘味と歯触り感が良いです。
穂先部分は吸い物や和え物、中心部は炊き込みご飯、木の芽和えや炒め物など
中国料理などに多く使われ、皮は「ちまき」にも使われています。

四方竹-シホウダケ-(主に四国⦅高知県山間部⦆・九州地方で栽培)

四国(高知県山間部)・九州地方が主な産地で、高知県の秋の味覚として欠かせません。
収穫は夜明けと共に始まります。茎の断面が丸みを帯びた四角で細長く淡い緑色になっています。
10月初旬から1ヶ月間で収穫され、その他の多くの筍と違い秋に旬を迎える希少なタケノコです。
高知県の郷土料理として珍重されており、採れたては、えぐみ、苦みがなくコリコリとした食感で
風味もあり歯応えを楽しめます。鍋物・煮物・揚げ物・天ぷら・パスタなどが好まれています。

淡竹-ハチク-(主に北海道以南の日本海側で栽培)

北海道以南の日本海側に分布し、特に長野県西部(西山地区)が有名ですが、
千葉県(大多喜町)も産地です。耐寒性があり時期は孟宗竹の後の5月中旬~6月上旬です。
全体は細いが真竹に比べ、やや太くずんぐりとしており本体が地上に出てから収穫します。
皮に黒い斑点がなく色の違いで見分けがつきます。
小ぶりで柔らかくあっさりとした味わいです。採りたては灰汁やえぐみが少なく生でも食されますが、
時間の経過でえぐみが増し灰汁抜きが必要となります。出回る量は少ないが美味で様々な食材ともよく合います。

千島笹-チシマササ-(主に東北地方、北陸地方、北海道で栽培)

主に東北(青森、秋田)、北陸、北海道など北の地域の山間部に育成しています。
時期は5月初旬~6月下旬頃です。
地方により根曲がり竹、姫竹とも呼ばれ小ぶりで細く皮は緑で根元は赤紫色、皮を剥くと黄緑色で曲がった形状をしており成長が早く食する期間が短いのが特徴です。
細くて柔らかく灰汁が少ないのに加え、コリコリとした食感で風味がよく上品で優しい味わいで
鍋物・煮物・炒め物・焼き物に適しています。

寒竹-カンチク-(寒冷地を除き日本に広く分布)

時期は9月下旬~11月初旬で旬は10月です。
寒冷地を除き宮城県以南から四国、九州、沖縄と日本に広く分布しています。
日本原産のタケノコで晩秋から冬にかけて新芽が出る事からこの名がついています。
桿は紫黒色を帯び、かさは1~3mになります。広くは庭園用、和風工芸品として植栽されていますが、
味の美味しさはすこぶる美味で、その味を知る人からはひそかに好まれています。

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