京洛四季暦

彩りと涼感を楽しむ「夏野菜」をご紹介

夏は色鮮やかな野菜の季節。
気温が高くなり、日差しが眩しい時分になると、路地にもハウスの中にも、赤・緑・黄色と、美しい野菜が鈴なりに実るようになります。顔ぶれにも、伝統的な万願寺とうがらしや伏見とうがらし、賀茂茄子だけでなく、近年ではトマトやズッキーニ、とうもろこしなど西洋から来た野菜までさまざま。
この野菜達の彩りは、器の中にいかにも夏らしい活気ある華やかさを加えてくれるため、料理人たちも夏の定番料理はもちろん、色彩と美味しさでお客様を楽しめる新たな一品を考案しようと、夏野菜の登場を心待ちにしています。美濃吉では、こうした伝統野菜を大切にしつつも、季節の恵みをたっぷりと受けた、西洋生まれの野菜も上手に取り入れた、和のお料理をご提供しています。

夏の野菜を引き立たてる、和の技法

画像:赤ずいきの酢の物イメージ

夏野菜はその鮮やかな色合いだけでなく、その身のうちに水分やカリウムを多く含むことで、夏の熱った体を心地よく冷ましてくれます。また、夏の強烈な紫外線から身を守るため、野菜自身が抗酸化作用を持つβカロテンやビタミンC、ビタミンEを蓄えているため、お料理とすることで、夏バテの予防にも役立ってくれます。

夏野菜は暑さに負けずに成長していくために、多くの水分を必要とし、その身に蓄えています。そのため旨味や香りがさっぱりと優しいものが多いのも特徴のひとつといえます。

この夏野菜の味わいを上手に引き出し際立たせる工夫をするのが、料理人の目と腕の見せ所。
夏野菜のおいしさは鮮度に大きく左右されるため、素材を選ぶ際は信頼のおける農家さん、卸の方、そして料理人自らが目利きをし、仕入れてからもみずみずしいうちに素早く調理を開始する仕込みが重要となります。

調理でも素材の持ち味を大切にしつつも、濃厚な味わいやコクを補っていくために、さっと油通しをしたり、旨みのある和出汁と合わせたり、生姜や茗荷、紫蘇、わさびといった薬味で味の輪郭を際立たせることでくっきりとした味のアクセントが生まれつつ、さらに奥行きも感じるお料理となっていきます。

美濃吉が作る盛夏の歳時記。夏野菜のお料理たち

今年も美濃吉の店頭には、料理人たちが頭を巡らせ、工夫を凝らして夏野菜の性(しょう)を活かしたお料理が並びます。

夏の旬彩涼風寄せ 〜和出汁でいただく野菜が主役の逸品〜

画像:夏の旬彩涼風寄せイメージ

ひとつ目は美濃吉の夏の定番「夏野菜の涼風寄せ」。自慢の和出汁を使ったゼリーの中に、プチトマトやオクラ、ナスにアスパラガスなど夏野菜をたっぷりと閉じ込めました。
夏のほてった口の中で、フルフルとしたゼリーが優しく溶けると、その滋味をまとった夏野菜の香りは一層新鮮なものになります。噛むほどに野菜それぞれに異なる食感が口から耳へと響く楽しい歯応えも魅力のひんやりとした逸品です。

トロリとした茄子の味わいに輪郭を与える生姜の刺激 〜冷やし賀茂茄子〜

画像:冷やし賀茂茄子イメージ

京都の夏の伝統野菜「賀茂茄子」。味噌の濃厚な旨みを楽しむ田楽と同じくらい人気が高いのが「冷やし賀茂茄子」。皮を剥き、美濃吉自慢の出汁で形を崩さないように優しく炊き上げた茄子の身。歯がいらないほどに口の中で柔らかくほどけ、賀茂茄子の香りと出汁の滋味あふれる旨みが一体となって広がります。その口溶けの上に、生姜のピリリとした香りが加わることで、賀茂茄子独自の香りと甘さがくっきりと立ち上ります。

茄子の美味しさをダイレクトに味わう 〜京茄子の揚げ浸し

画像:京茄子の揚げ浸し

冷やし賀茂茄子とは打って変わって、濃厚な夏の味わいを楽しむのであれば、この「京茄子の揚げ浸しが」おすすめ。茄子と相性が良い調味料がなんといっても油。クセのない白絞油の中で、ゆっくりと転がすように、それでいて火が入りすぎて、綺麗な茄子紺色が褪せてしまわないように細心の注意を払って油通しをし、冷たい出汁の中で冷やしながら旨みを吸わせました。香り高く濃厚で、それでいながら次々と手が伸びてしまう、さっぱりとした涼感が魅力です。

わさびと山椒の香りと、ドレッシングの酸味で夏の食欲を刺激
〜夏野菜山椒わさび和え〜

画像:夏野菜山椒わさび和えイメージ

美濃吉の夏の定番料理として多くのお客様から人気を博しているのが「夏野菜の山椒わさび和え」。京茄子とさつまいも、トマト、きゅうり、アスパラ、そして厚揚げを一口サイズに切り、さっと油通しをして山椒とわさびを効かせたドレッシングで和えました。
食欲が細りがちな夏にも、山椒の香気とドレッシングの酸味が食欲を引き立たせ、わさびの辛みが新鮮なアクセントを与えてくれます。何層にも重なる、味わいの中から香る夏野菜の素材の美味しさをぜひご堪能ください。

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