京洛四季歴

京都のお正月とおせち料理

本年も終わりが近づいてまいりました。新年を迎えるにあたって今回はお正月関係の歳時記とおせち料理の曰く因縁についてご紹介させて頂きます。

事始め

京阪地方の風習で12月13日から新年を迎える準備を始め、芸能、商家、茶の湯の方など、出入りの人々は鏡餅を持参して祝儀をのべます。贈られた方では鏡餅を雛壇に飾って多幸を祝福するのが事始め。正月飾りもこの時から始め、12月は陰の月であるが12/13~1/15までは正月、陽の月(一月)の華やかな飾りつけで客を迎えます。

正月

新年の始まりで「睦月」とも呼ばれ、その由来は親類や知人が仲睦まじく集う月であるという説があります。かつて正月は「立春」の頃に行われ、ご先祖様が春になると里に降り「田の神」となり、秋の収穫が終わると山へ帰る。正月には「年神様」となって戻ると伝えられています。その訪れを待ち祝いの準備をして正月を一緒に祝います。

おせち料理

主に「正月三が日」に食べる料理をいうが、「せち」とは晴れの日を表し「節」は一本の竹の節の様な物です。冠婚葬祭、年中行事、節目ごとに神に食物を供えます。この日に用意する料理を「おせち料理」と呼ぶようになりました。家族がこの一年を幸せに暮らせますようにとの願いが込められています。

おせち料理のいわれなど

  • 金団(きんとん) 金銀財宝に恵まれて生活が豊かになります様に願う
  • 昆布巻き 「喜ぶ」にかけて巻物、宝物に通じる
  • ごまめ (田作り)  鰯が田畑の肥料に使われていた事から豊作を願う意味を込めて
  • 黒豆 まめに働き、まめに暮らせるように。黒には魔よけの意味もある
  • 数の子 子孫繁栄の縁起物
  • たたき牛蒡 豊作の時の飛んでくる端鳥に似ていることから豊作祈願
  • 伊達巻き 巻物にたとえ知識が増える
  • 紅白かまぼこ 赤は魔除け。白は清浄を表す(他にも諸説あります)
  • 棒だら 「鱈」を干した乾物のことで、水に浸して柔らかく戻し、臭いを抜いてじっくりと煮ます。乾物は神へのお供え物、おせち料理や祝い料理にします。
  • にらみ鯛 京都ではお正月の三が日に毎回食事の度にお頭付きの「鯛」を出します。三が日、にらむだけで箸を付けない「にらみ鯛」という変った風習があります。今日では一日だけ出される場合も多いようですが、少し置いた「鯛」は身がしまって美味しいと言われています。
  • お雑煮 京都のお雑煮は昆布のみで出汁をとる「白みそ仕立て」です。人の頭に立てるようにと頭芋(海老芋の親芋)を切らずに丸ごと一つ、子芋を添え、大根は輪切りです。お餅は丸い小餅で 角の無い白いものばかりです。神様が好む白色で、この一年も丸く納めて穏やかに暮せますようにとの意味が込められています。食べる寸前にかつお節をふんわりと盛ります。お膳は一人一人に付け、男性は少し低いお膳に朱塗りのお椀、女用はお椀の外は黒で中が朱塗りであり、白いお雑煮が映えて綺麗です。

お正月の行事

人日の節句(1月7日)

江戸時代の五節句の一つで春の野に咲く七種の若草を食し、新しい生命力を得ることで無病息災と長寿を願います。七種の若草を粥(かゆ)に入れ神供とし、人も食します。七草とは 芹(せり)、薺(なずな)、御形(ごぎょう)、はこべら、仏の座、すずな(かぶ)、すずしろ(大根)を指します。

初釜(1月中旬前後)

茶道の稽古始めに当たる日を指します。茶人は元旦の朝に初めて汲む若水で釜を開き一月中頃に客を招きその年、初めてのお茶を振舞います。正月を迎え明るく華やいだ気持ちで行事を行います。

花びら餅

花びら餅とは小豆で染めた丸く餅に、ふくさごぼう、白味噌の餡(あん)をのせ、餅を二つ折りにして包んだものです。甘く炊いた牛蒡は土に根を張る家の土台や長寿を表します。平安時代の新年行事「歯固めの儀式」を簡略化し他物で600年に渡り、宮中のおせち料理の一つとされていました。その後茶道裏千家の初釜での振る舞いに使われるようになりました。

大福茶(おおふくちゃ)

新年の祝儀として飲まれる茶の一種で大福茶(大服、王服、皇服とも書く)は千年あまり昔(平安時代)京都で疫病がはやり、それを鎮めようと空也上人が茶の中に梅と昆布を入れ人々に振舞いました。一年の邪気を払う茶懐石の行事として今日に至るとされています。

いかがでしたでしょうか、美濃吉ではおせち重の他、百貨店店舗にておせち料理の単品販売も行っておりますので是非ご利用ください。
新しい一年が、皆様にとってより良い一年になりますよう心よりお祈り申し上げます

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