二四節気「秋分」

暑さが少しずつやわらぎ、朝夕の風に秋らしさを感じる頃。
新米や里芋、きのこ、脂ののった鯖、香り豊かな松茸など、秋ならではの味覚も次々と旬を迎えます。
この時期、二十四節気では「秋分(しゅうぶん)」を迎えます。
今回は、秋分の意味や2026年の日付、秋のお彼岸との関係、そして秋分の頃に楽しみたい旬の食材についてご紹介します。
秋分(しゅうぶん)とは
秋分は、一年を24の季節に分けた「二十四節気」のひとつです。
2026年は9月23日に秋分を迎えます。
秋分の頃は、太陽がほぼ真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになります。その後は少しずつ夜の時間が長くなり、本格的な秋へと季節が移っていきます。
二十四節気では、秋分から次の「寒露(かんろ)」を迎える10月8日頃までが秋分の時期にあたります。
田畑では収穫が進み、食卓にも新米やきのこ・芋類など秋の味覚が並び始める、実り豊かな季節です。
秋分と「秋のお彼岸」
秋分と深い関わりがあるのが「お彼岸」です。
お彼岸は春と秋の年2回あり、春分の日と秋分の日をそれぞれ中日として、その前後3日間を合わせた7日間を指します。
日本では昔から、この時期にお墓参りをしたり、ご先祖を供養したりする習わしが受け継がれてきました。
秋のお彼岸は、ちょうど農作物の収穫が進む時期とも重なります。
実りの秋を迎えられたことに感謝し、ご先祖や自然の恵みに思いを寄せる。秋分は、日本の季節と暮らしが深く結びついた節目のひとつといえるでしょう。
秋分の日に食べるもの「おはぎ」
秋のお彼岸を代表する食べ物といえば「おはぎ」です。
もち米などを炊いて丸め、小豆の餡で包んだもので、秋のお彼岸にはご先祖へのお供えものとしても親しまれてきました。
春のお彼岸に食べるものは、春に咲く牡丹にちなんで「ぼた餅」、秋には萩の花にちなんで「おはぎ」と呼ばれるようになったといわれています。
現在では地域やお店によって呼び方が異なり、一年を通して「おはぎ」と呼ぶこともあります。
季節の移ろいを食べ物の名前にも映してきたところに、日本ならではの食文化を感じます。
秋分の頃に旬を迎える食材
秋は「実りの秋」「食欲の秋」といわれるほど、多くの食材が美味しくなる季節です。
ここからは、秋分の頃に食卓を彩る代表的な秋の味覚をご紹介します。
舞茸

香りがよく、ほどよい歯ごたえを楽しめる舞茸。
現在では一年を通して手に入りやすい食材ですが、本来きのこ類は秋を代表する味覚のひとつです。
舞茸は香りを生かして天ぷらにしたり、炊き込みご飯や汁物、鍋物にしたりとさまざまな料理に使われます。
出汁との相性もよく、秋らしい香りと味わいを料理に添えてくれます。
新米

秋の楽しみとして欠かせないのが、その年に収穫された「新米」です。
収穫時期は地域や品種によって異なりますが、夏の終わりから秋にかけて各地で新米が出回り始めます。
炊き上がったばかりの新米は、つややかな見た目とふっくらとした食感が魅力。
まずは白いご飯そのものを味わうのはもちろん、松茸やきのこ、栗など秋の食材を使った炊き込みご飯も、この季節ならではの楽しみです。
鯖
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日本の食卓に古くから親しまれてきた鯖。代表的なものにマサバやゴマサバがあり、特に秋から冬にかけて脂のりがよくなるマサバは「秋鯖」とも呼ばれます。
塩焼きや味噌煮などはもちろん、酢で締めた鯖を使う鯖寿司も、日本の食文化を代表する料理のひとつです。
京都でも鯖寿司は古くから親しまれており、秋の味覚として楽しみたい魚のひとつです。
里芋

秋から冬にかけて旬を迎える里芋。
やわらかな食感と、ねっとりとした口当たりが特徴です。
一つの親芋から子芋、さらに孫芋へと多くの芋が育つことから、「子孫繁栄」を願う縁起のよい食材としても親しまれてきました。
煮物や炊き合わせ、揚げ物など幅広い料理に使われ、出汁を含ませることで里芋ならではのやさしい味わいを楽しめます。
松茸

秋の味覚を代表する食材のひとつが松茸です。
最大の魅力は、何といってもその芳醇な香り。
焼き松茸や松茸ご飯、土瓶蒸しなど、素材の香りを生かしたシンプルな料理で味わうと、秋ならではの風味を存分に楽しむことができます。
日本料理でも古くから大切にされてきた食材で、料理に添えられた松茸の香りから秋の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。
柿

柿は古くから日本で親しまれてきた秋の果物で奈良時代から販売されていたといわれており、健康へ結びつく役割が多くあります。品種の交配により多くの品種が生まれ派手さはありませんが世界に誇る日本の果物です。昔の人の知恵から渋の成分は防水・防腐などの塗料として、又、ビタミンA・C・食物繊維も豊富で漢方のような役割も担っています。そのまま果物として味わうだけでなく、白和えやなますなど料理に取り入れることもでき、甘みを生かしたさまざまな楽しみ方があります。
真鰈
淡白で上品な味わいが特徴の真鰈。
地域によって旬の時期は異なりますが、秋から冬にかけて味わいが深まる魚のひとつです。生息域は北海道南部から九州の大分県辺りです。鰈は目が片側に寄っており、昔は「かたわれ魚」と呼ばれていたことから、それが変化して「鰈」になったとも言われます。淡泊で低カロリー、ビタミンも豊富で秋から冬の鰈は脂乗りがよく刺身に、冬から春は子持ちの鰈をふっくら煮付けにするのが美味です。
この時期おすすめのお料理
松茸の茶わん蒸し

秋分の頃におすすめしたいのが「松茸の茶わん蒸し」です。
松茸の上品な香りと、やさしい味わいの玉子地、そして出汁の旨みを一緒に楽しめる秋ならではの一品。
なめらかな茶わん蒸しに松茸の香りが広がり、ひと口ごとに季節の移ろいを感じていただけます。
温かな茶わん蒸しが恋しくなり始める秋の食卓にはもちろん、お客様をお迎えする席にもおすすめです。



