季節の室礼

12月 冬至

12月 冬至

今年一年を振り返る・・・・ 師走

十二月二十二日は「冬至」。 二十四節気の一つで一年の中で最も昼の時間が短い日です。この日を境に日脚は少しずつのびて行きます。陰が極まり陽が膨らむ意味の「一陽来福」は冬至の別名として使われます。 寒さも募るこの日、南瓜や小豆粥などを食べ、柚子湯につかると風邪をひかないと言われています。 野菜不足になる冬場、保存のきく南瓜は貴重な栄養源でした。厄除けの赤い色をした小豆は体を温め、黄色く丸い形が太陽を思わせる柚子は香りで邪気を祓います。 冬至には、寒い冬を元気に乗り切るための先人の知恵が沢山つまっています。 南瓜と小豆を囲む12個のお餅は一年を表します。一年12ヶ月、つつがなく終えたことに感謝し、新しい年の幸運を願います。

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山本 三千子(やまもと みちこ)

新潟県十日町市生まれ 「室礼三千(しつらいさんぜん)」主宰 南宗瓶華四世、故・田川松雨氏に師事し室礼を学び、室礼三千を設立。 数々のカルチャースクールで講師を務める他、雑誌、新聞、テレビなどで幅広く活躍。

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