季節の室礼

2月 節分

明日からは、春 ~如月~

現在行事として春の節分だけが残っていますが、節分とは「せちわかれ」、もともとは季節の分かれ目を意味する言葉でした。
節分といえば豆まき。この風習は室町時代に始まったもので、中国から伝わった追難の儀式(別名鬼やらい)に由来します。
日も暮れ始めると「鬼は外、福は内」の元気な声が家々から聞こえてきます。
硬い山椒の木でできたあたり棒、豆(魔滅・魔目)は鬼を追い払う武器です。柊の棘と鰯の悪臭に鬼は退散します。
鬼とは冬の寒気や疫病の象徴。家の中の祓い、新しい春に福を招き入れます。

季節の室礼一覧に戻る

山本 三千子(やまもと みちこ)

新潟県十日町市生まれ 「室礼三千(しつらいさんぜん)」主宰 南宗瓶華四世、故・田川松雨氏に師事し室礼を学び、室礼三千を設立。 数々のカルチャースクールで講師を務める他、雑誌、新聞、テレビなどで幅広く活躍。

室礼三千