京洛四季暦

二四節気「霜降」

霜降とは

先日までの陽気とうってかわり、朝夕の冷気が増し露も冷たくなる季節となってまいりました。
10月24日~11月7日頃までの時期を24節気での「霜降」といいます。
暦の上では秋の最後の節気です。寒さが厳しくなるため露も凍って霜が降り、だんだんと冬が近づいてきます。冬支度を整え季節の移り変わりに備えましょう。

木枯らし

24節気でいう霜降から冬至の期間に西高東低の冬型の気圧配置の際に吹く、
風速8m/s以上の北寄りの風を木枯らしといいます(地方により定義は異なります)
大陸からやってくる冬の季節風は体の芯まで冷やしますので暖を取る準備をしっかりと行いましょう。

晩秋の京都の行事をご紹介します

亥子祭

京都市上京区の護王神社で毎年11月1日に行われます。
平安時代に亥の月、亥の日、亥の刻に天皇自ら餅をつき、臣下と共に食したという「御玄猪(おげんちょ)」という宮中行事を再現した亥の子祭。本殿と拝殿で神事を行った後、平安衣装を身にまとった一行が御所へ赴き「亥の子餅」を献上します。一行が神社に戻ると参拝者にも亥子餅がふるまわれます。

季節の食材

ほっけ

ほっけの旬は春と秋にあり時期によって味が違います。春の「ほっけ」は脂がのっているので塩焼きや干物として扱われます。又、秋の「ほっけ」はすり身にして蒲鉾にしたり団子にしたり、主に加工商品として使用されます。

山芋

山芋は昔から「山の鰻」と呼ばれてきました。すり下ろした山芋をご飯にかけると、美味しくて消化も良く体力増進など効能が多くあります。消化酵素やビタミンB1・食物繊維が豊富です。主な産地は北海道・青森県・長野県などで、旬は10月から12月頃です。

蒟蒻(こんにゃく)

コンニャクはサトイモ科の植物で、多くの食品の素材としても利用されています。全国の生産の90%が群馬県です。生芋から作る蒟蒻はすり下ろした時の皮などが混ざり黒みがかって素朴ですが風味があります。食物繊維の豊富なコンニャクは身体に不要なものを掃除する「胃のほうき」とも言われています。

喉黒(のどぐろ)

のどぐろは水深100~200mの日本海に棲み、鮮やかな赤い色をしています。和名は「赤むつ」と言われ太平洋の「きんき」と比較されます。脂の乗りがよく、刺身や寿司で食すると口の中でとろけてしまいます。デパートや料理屋などで扱われ、名前の通り喉だけが黒くなっている超高級魚です。

牡蠣

参考:広島牡蠣の磯辺揚げ

牡蠣には岩牡蠣・真牡蠣などの様々な種類があります。特に広島県の牡蠣は殻は小ぶりですが身はびっしりと詰まっており、寒い時期になると牡蠣の旨味の元となるグリコーゲンが蓄えられるため、「海のミルク」ともいわれ、濃厚でクリーミーな味わいになります。広島湾は牡蠣を育成するのに適した環境にあり島や岬に囲まれた湾は波も穏やかで牡蠣を育てるのには最適です。

新蕎麦

この時期は各地で新そばが出回ります。生産地による自慢のそばを食べるイベントが開かれ多くの人が訪れます。新蕎麦は味も香りも格別で健康面からも期待を寄せています。

とら河豚(ふぐ)

河豚の漢字の由来は、中国では揚子江や黄河など海よりも河に生息するものが多く食され、また膨れた姿が豚に似ており釣り上げた時の音も豚の鳴き声に似ていることからされています。ふぐを食べるのはアジア圏だけで、日本では刺身・鍋物・焼き物・揚げ物など調理法は様々ですが、猛毒を持っていることから資格のある料理人による調理が必要です。

この時期おすすめのお料理

広島牡蠣の山椒煮

吟味された素材と丁寧な調理人の技で、広島産のぷりぷりとした牡蠣の旨みをジュワーと引き出します。大粒の牡蠣は滋養たっぷり。ふっくらとした食感に山椒の香り。牡蠣好きにはたまらない美味しさです。

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